新型コロナウイルス感染症の拡大が第3波といわれる状況となっています。市内を含め県内の小中学校において、児童生徒や教職員の感染が多数報告されるようになっています。該当児童生徒が通う学校では、「濃厚接触者」又は「接触者」として、多数の児童生徒や教職員がPCR検査対象者となっています。それに伴い、当該校では検査結果が判明するまでの期間、臨時休校措置が取られることになり、様々な影響が懸念される状況となっています。

 川越市立中学校の例では、2日(水)に2名の生徒への感染が判明してから、学校関係者へのPCR検査を実施した結果、35名の生徒・教職員の感染が分かり、16日(水)まで臨時休校になると報じられています。3日(木)からの臨時休校ですので、土日も含めて2週間の長期間になります。同様の事態は、本校を含めてどこの学校で発生してもおかしくない状況です。

 今後、3学期にかけて校内で感染が拡大すると、授業に大きな影響が出るだけでなく、3年生の進路決定にも重大な影響が出ることが予想されます。私立高校の個別相談に行けない、推薦にも関わる校外のテストを受けられない、受験日に受験校(受験会場)に行けないなどの恐れがあります。感染により進路が影響を受けるということを絶対に避けなければなりません。

 中学生の感染経路の多数が、家庭内での感染です。同居者がPCR検査を受ける方がいる場合は、登校させないようお願いします。また、同居者が発熱などの体調不良の段階でも、大事をとって登校させないという判断をお願いします。「欠席」ではなく「出席停止」となります。

 中学生の場合、学校外での感染の可能性もあります。最近の例では、学習塾において「接触者」となる例もありました。これまでおこなってきた検温、健康観察、マスク着用や消毒などの徹底に加え、早め早めに対応することにより、学校内に「濃厚接触者」や「接触者」を出さず、休校措置をとる必要がなくなります。全校生の学習や健全育成の機会を確保し、3年生の進路を守るために、今一度、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた、ご理解とご協力をお願いします。

 

例)児童生徒の同居している方がPCR検査を受けることが分かった場合

月曜日 同居者が濃厚接触者となる
火曜日 同居者がPCR検査を受ける
水曜日 同居者が陽性となり、子供(無症状)が濃厚接触者となる
木曜日 子供がPCR検査を受ける
金曜日 子供が陽性となる

*濃厚接触者の定義は「発症2日前」「1メートル以内」「(マスクなどの)必要な感染予防策なしで15分以上の接触があった者」と定められています。無症状の場合は検体採取日を発症日とします。以上のことから、上記の場合は木曜日を発症日とみなし、その2日前の火曜日以降を濃厚接触者の追跡調査をすることになります。つまり、同居者がPCR検査を受ける火曜日に登校を控えていれば、学校内に「濃厚接触者」がいないこととなり、休校措置をとる必要がなくなります。

「保健だより 12月臨時号」もお読みください。

【保健だより】12月臨時号